インプラント治療後のケアが重要です
インプラントやその上に装着した人工歯は人工物であるため、虫歯にはなりません。しかし、それを支える歯ぐきや顎の骨は自然のまま。治療後にケアをきちんと継続できていなければ、歯周病と同じような症状を引き起こす「インプラント周囲炎」を招き、最悪の場合インプランが抜け落ちてしまいます。
せっかく手術を受け、費用をかけて埋めたインプラント。できるだけ長持ちさせるには、毎日のご自宅でのケアに加え、歯科医院で定期的に専門的なメインテナンスを受けることが大切です。こちらでは、神奈川横浜と東京に8医院展開している歯医者、医療法人港成会の再生医療審美インプラントLaboが、治療後のケアの重要性についてご紹介します。定期検診を欠かさず、いつまでもしっかり咬めるインプラントを維持しましょう。
インプラント周囲炎について
インプラント周囲炎とは、歯周病と同じことがインプラントのまわりで起きる病気だといえます。歯ぐきとインプラントの間にたまったプラーク(歯垢)に棲みつく歯周病菌が出す毒素によって歯ぐきに炎症が起き、インプラントを支えている顎の骨や歯ぐきが徐々に溶かされていくのです。そして進行すれば、インプラントは支えを失ってグラグラし、最終的には抜け落ちてしまいます。
実は、インプラントを支える歯周組織は天然歯のときより細菌に感染しやすいという特徴があります。また人工物であるインプラントや人工歯は、何か異変が起きても気がつきにくく、自覚のないまま進行してしまうというケースも少なくありません。つまり、天然歯よりも注意が必要だといえるのです。
インプラント周囲炎の治療について
インプラント周囲炎が見つかったら、できるだけ早く適切な治療を受けて進行を食い止めることが大切です。インプラント周囲炎の治療は、基本的に歯周病と同じだといえます。はじめに検査を行って進行度を確認し、症状に合った治療を選択します。
インプラント周囲炎の検査
ポケットの深さ測定 | 動揺度検査 |
---|---|
インプラントと歯ぐきの間の溝「ポケット」の深さを、専用の器具を使って測ります。深ければ深いほど、進行していることがわかります。 | インプラントのグラつき度合いやネジのゆるみ具合などをチェックします。ゆれが大きいほど進行していることがわかります。 |
細菌検査 | CT撮影による検査 |
歯周病菌の種類や、増殖の度合いなどを調べます。 | 顎の骨の溶解がどれだけ進んでいるかを調べます。骨の影が薄くなっているほど、悪化していることがわかります。 |
出血・膿の確認 | 咬み合わせチェック |
出血や膿がないか、ある場合はどの程度かなどを確認します。 | インプラント周囲炎が進行すると、咬み合わせにも乱れが生じます。咬み合わせの状態をチェックします。 |
進行段階に合わせた治療
進行状態 | ポケットの深さ | 治療 |
---|---|---|
3mm以下 | 専門的なクリーニング「PMTC」などを行い、ポケット内のプラークや歯石を取り除きます。 | |
4~5mm | PMTCに加え、薬を使ってポケット内を洗浄・消毒します。 | |
5mm以上 | 【症状が出血のみの場合】 【出血に加え、顎の骨に侵食が見られる場合】 |